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建設業の労務「早朝の積み込み」「現場の待ち時間」「移動時間」残業時間計算の解答 【工事あるある②】

前回のブログでは、建設現場における労務管理の難しさについてお話ししました。
今回はその続編として、現場で特に迷いやすい「早朝の積み込み」「現場の待ち時間」「移動時間」の集計について記載いたします。

前回のブログは以下になります
   ↓
【建設業の労務】「早朝の積み込み」「現場の待ち時間」「移動時間」残業時間の集計はどうなる? 
【工事あるある①】 | さくらい社労士FP事務所

「なんとなく慣習でやってきたけれど、これって法的にどうなの?」 そんな現場のリアルな疑問を、以下の表組にて分かりやすく整理してみましょう。

無駄な残業代を減らし、社長も社員の方も納得できる「建設業ならではのルール作り」のヒントを、現場経験を持つ社労士が解説します。

残業時間等の内訳は、以下のようになります。

区別時間該当する時間帯・内容
深夜勤務時間0時間30分4:30〜5:00
(朝5時前は深夜割増が必要)
所定内勤務時間①1時間  5:00〜6:00(移動)
休憩時間1時間30分6:00~7:30 (休憩)
所定内勤務時間②2時間30分  ―― 累計3:307:30〜10:00(新規入場~工事)
休憩時間20分10:00~10:20(休憩)
所定内勤務時間③1時間40分   ーー 累計5:1010:20~12:00(工事)
休憩時間1時間  12:00〜13:00(昼休み)
所定内勤務時間④2時間    ーー 累計7:10 13:00~15:00(工事)
休憩時間1時間30分15:00~16:30(休憩)
所定内勤務時間⑤20分     ーー 合計7:3016:30~16:50(工事)
所定「外」残業時間30分16:50~17:20(工事)
法定「外」残業時間3時間40分17:20~21:00(工事・移動・片付)

ややこしいですね・・・

目次

残業時間を減らすポイント①:休憩時間の定義を明確にする

6:00~7:30の「駐車場での時間」は朝食を買いに行くなどして過ごしました。
15:00〜16:30の「待ち時間」の間は、Bさんがパチスロに行き、Aさんも車で自由に過ごしていました。
このように現場監督や会社からしっかりと許可を取り、労働から完全に解放されて自由に過ごしていた時間は、「休憩時間」として処理することができます。

しかしながら、朝の休憩時間も含めて、監督から「いつ呼ぶか分からないから現場の横で待機してろ」という状態(手持ち時間)だった場合は、作業をしていなくてもすべて「労働時間(残業代発生)」になってしまうため、事前のルール決めと確認がいかに大切かが分かりますし、(株)★★★の高田さんが現場監督に了承を得たのはベテラン社員でないと難しいかもしれません。

上記は会社の定時時間が8:00~17:00(実働7時間30分 途中休憩1時間30分)を基に計算していますので、会社によっては就業規則等にて「社外で行われる現場作業の場合は、法定の8時間を超えてから残業とする」規定を定めることも可能でし、今回は就業時間ではなくシンプルに勤務した時間を計算しています。

残業時間を減らすポイント②:直帰の活用

今回、高田さんと馬場さんは現場が終了後に、会社には戻らず直帰(社用車)が出来る場合はどうでしょうか。

その場合は、帰り道の移動時間は通勤になるので、残業時間にはなりません。
ですが以下の条件などが必要となります。

 ・社用車で直帰して良い。
 ・帰路の車内では、携帯電話などで仕事の指示などの打合せをしない。(報告程度ならば良いかと思います)
 ・帰路は食事のためお店に寄るなど自由に利用できる。
 ・社用車を自宅付近等で駐車できる場場所がある。
 ・高田さんと馬場さんの自宅が近くて、翌日の出社も含めて同乗が可能。
 ・片付けや日報は翌日の出社後で良い。などなど。

「うちは10人未満だから関係ない」と思った社長さんへ

これを見て、「現場の動きなんて毎日バラバラだし、こんな細かい計算やってられるか!」
と思われたかもしれません。

法律上、従業員10人未満の会社には就業規則の作成・届出義務はありません。
しかし、義務がないからといってルールを決めずに放置していると、後から
「あの移動時間の残業代が払われていない」などと社員の方とトラブルになった際は、分が悪くなります

今回のような「現場ごとの変則的な動き」に対応するためには、
会社の実態に合わせた【就業規則(ルールブック)】を作っておくことが一番の解決策です。

あらかじめ書面で、「現場作業時の休憩時間は現場に合わせる」「休憩時間は社員が自由に利用できる」
と明記して約束を交わしておけば、無用なトラブルを未然に防ぎ、お互いスッキリした気持ちで現場に集中できます。

さらに、助成金を申請する際にも、この就業規則が必要となる場合が多いです。

プレイヤーを兼任している社長のサポーターとして

私は社労士になる前の32年間を建設業界の片隅で営業、工務、調達、企画として働いてきました。

業界特有の「法律通りにはいかない現場の現実」も実際に感じていますので、社長が安全衛生や労務の書類仕事で頭を抱えるもったいなさがよく分かります。

法律を押し付けるつもりは一切ありませんし、必要なのは、
「社長の現場のリアルな動き」に合わせた、社員のみなさんが納得できるルール作りだと考えています。

「うちの現場のルール、これから作ろうかな」「見直したいな」と思われましたら、
まずは気軽におしゃべりする感覚で、ぜひご相談ください。

初回のご相談は45分以内無料(オンライン)にて、現場を経験した社労士が承ります。

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